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古書店 一馬書房

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古書店 一馬書房

2021/01/10 15:57

明けましておめでとうございます、一馬書房です。

昨年の十一月後半から更新が止まっておりましてすみません。店主自身の体調不良や、休日の日程がかなり詰まっていたこともあって、中々前に進むことが難しかった時期というか、一馬書房のサイトまで手が回らなかった、というところが正直なところです。

今年はもっと安定した運営ができるようにしていきたいです。開いたり開いていなかったりするゆるいネット古本屋ですが、これからも時々目にかけていただければ幸いです。

今年で運営三年目になりました。はじめは古本屋をやってみたかった一心で始めたこのお店ですが、二年の運営を通して個人のネット販売の流れというのを一通り経験させてもらえたので、店主としても実りの多い活動でした。

いちおうネットの古本屋さんみたいなことをやってます、というと、思わぬところで人とつながることがあったりして。僕自身はそれまでもの書き活動以外のことは大してやってこなかったのですけれども、自分の好きな物事を通して、誰かにとって役に立つようなことができる、たとえそれがお金になるようなことではなかったとしても、それが嬉しかったというか、僕みたいな奴にもまだやれることがあるんだなということが、運営を続ける上で一番のモチベーションでした。

古本屋さん一本で食べていくということは相当難しいことだと思うのですけれど、そこまでは行かなくとも、この活動を続けることは、一介の物書きとしても意味があるように思うのです。

時々、本を買っていただいたお客さんからコメントを貰ったりすることがあります。それは実際の現実生活上のお知り合いという時もありますし、過去にネット上のどこかで一度言葉を交わした人、或いはこの古本活動を通して初めて知った人もいるかもしれません。思わぬところで返ってきた言葉は、店主にとって励みになっています。

僕がネットでの古本活動を始めたのは、ひとりでものを書いているだけではきっと届けられない言葉がある、とどこかで思っていたからのような気がします。僕みたいな素人物書きの言葉では、届かなかったり、取りこぼしてしまう言葉が、無数にあるから、それをきちんと届けるために、この一馬書房での活動を通して、本を送るということをやっています。

古本を売るということを通じて、もの書くひとが、新しい表現を見つけたり、諦めて取り落したペンをもう一度拾って貰えるような、そんなお手伝いができればいいなと、ずっと思っております。

 『もの書きのための古本屋』、そういう初心に立ち返って、今年も運営を続けて参ります。

 新年のご挨拶でした。

本年もどうぞよろしくお願いします。

なお、新年の営業は本日(1/10)より行います。開店が遅れましたことをお詫び申し上げます。

古書店 一馬書房 
店主


一馬書房ひとこと日誌:新年は、今年も川詣に行ってきました。つめたい風に当たりながら、河川敷の土手をジョギングし、身も心も入れ替わったような心地がしました。いつも休憩するベンチの前にこの樹があります。春になると枝から芽吹き、夏になると蝉が鳴き、秋になるとこがね色に色づきます。どれも情緒があって良いのですが、冬は冬で、葉を全て削ぎ落とした後で朴訥とした表情で立っているこの樹も、僕はいいなと思います。いつかもう一度、葉が付くことを川辺でひとり、しんと待っているような。鳩たちは相変わらず、そんな樹の根本で餌を求めてうろうろしておりました。立ち上がって河川敷を眺め渡した時、また新しい一年が始まるのだということを思いました。その繰り返しで、今年も本と言葉を届けに走って行きます。