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古書店 一馬書房

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古書店 一馬書房

2017/09/30 17:56

いよいよ開店目前となりました、”小説家を目指す人の為の古本屋”『一馬書房』の仮オープンにつきましてお伝え致します。

2017年10月1日午後1時01分、101冊の本と共に『一馬書房』はスタートします!


10月1日という読書にぴったりな秋の季節に、この古本屋を開店できることを嬉しく思います。(※数字は語呂合わせと験担ぎです)

この店のはじまるきっかけとなったのは、個人的な話で恐縮ですが、3年前まで遡ります。

2014年当時、大学を出たばかりの私は就職口を見つけられず、準社員(アルバイト採用)の形で駅ナカの書店で短い間勤めていました。本がどうしても好きで入った書店ですが、希望とは裏腹に現実は厳しく、中々仕事を上手くこなすことが出来ず、四ヶ月で退職しました。実家に帰って静養しながら、思っていたことは自分はもう本と関わる仕事は出来ないのではないか、ということでした。本が好きだということと、書店で仕事が出来ることはまた別の話だということを身に沁みて感じていたように思います。

それから、本とは全く関係のない業種で再びフリーターとして働きました。その仕事場の方々は皆親切にしてくださり、約二年間勤めることとなったのですが、どうしても本と関わることを諦めることが出来ませんでした。仕事をしていてもどうしてもそのことを思い出してしまうのです。これが自分の本当にやりたかったことなのだろうかと。その二年間は、フリーターの仕事をしながら、小説を文学賞に応募しつつ、お金は出来る限り貯めていけるように、必要なものだけを買うようにしていました。お昼休みに半額の弁当ばかりを買ってひとからよくからかわれていましたが、自分としてはその小さなお金を、いつか古本屋を開くときの為にとっておきました。二年経ったときには、ある程度のまとまった額の元手になり、お世話になったひと達に挨拶をして、今年の五月末に職場を離れました。それから開店準備をはじめて四ヶ月の月日が経ち、今日を迎えました。
曲がりなりにもトンネルをくぐり抜けてきたような思いがします。

いつか、はじめたかったことをはじめられる日が来るのだ、と自分言い聞かせてきましたが、そのひとつが叶うと思うと静かなうれしさとちょっぴりの切なさが胸の中にあります。

ここまでやって来たことが無駄ではなかったといまは思います。

これから精一杯『一馬書房』での営業に取り組んでいきます。

そして、コンセプトにもありますように、”小説家を目指す人の為の古本屋”として私自身も小説を書きながら、同じ夢を持つ方達と、読むこと、書くことで前に進んでいけることを願います。

古書店「一馬書房」
店主  武内 一馬