『村上春樹、河合隼雄に会いに行く』村上春樹・河合隼雄著 単行本
『村上春樹、河合隼雄に会いに行く』村上春樹・河合隼雄著 単行本 岩波書店 1996刊 重版 198頁 状態:B+(古本として良好なコンディション。カバーに若干の折れ跡が見られますが、目立つほどではありません。天地、小口、中身は大変綺麗です。帯付き)
<梗概>
現代に生きることを最も深い場所から問う、魂への贈り物。
『人間の思想とか、政治的立場とか、そういうものを論理的整合性だけで守ろうとするのはもう終わりだ、というのがぼくの考え方なのです』――河合
『コミットメントということについて最近よく考えるんです。たとえば、小説を書くときでも、コミットメントということがぼくにとってはものすごく大事になってきた』――村上
<店主ひとこと>
あの村上さんが、日本におけるユング研究の第一人者であり、優れた心理学者である故・河合隼雄氏(1928生-2007年没)との対談をまとめた書籍。この対談は1995年に行われ、当時は『ねじまき鳥クロニクル』が発刊された後のことで、村上作品において繰り返し語られる『個としての生き方』・『井戸に降りていく』といったテーマにスポットライトが当たっています。デタッチからコミットへと移る時期の村上作品を読み解く上で重要であり、また心の見えざるものについて、河合氏の見解が色褪せることはありません。店主は久々にこの本を出品時に読みましたが、いまでも発見があります。河合隼雄は村上春樹が『先生』と呼んだ、数少ない人物です。
※尚、この本(岩波書店版 単行本)は現在、絶版となっております。