コクトー詩集 ジャン・コクトー著 堀口大學訳 (文庫本)
『コクトー詩集』ジャン・コクトー著 堀口大學訳 文庫本 新潮文庫 1968改版 重版 223頁 定価400円 状態:B(並 古本として良好 天・小口にヤケ 応募券切り取り済)
<著者・略歴>
ジャン・コクトー(Jean Cocteau 1889-1963)
フランスの詩人・作家。ブルジョアの家庭に生まれ、幼少の頃から上流社会に身を置いて、多くの文人、芸術家と交流。20歳の時に出版された処女詩集『アラジンのランプ』で、一躍時代の寵児となる。戯曲、絵画、映画などにも多彩な才能を発揮。古典と前衛の間を自在に往還し、夢と現実、秩序と無秩序が表裏一体となった数々の名作を残す。小説に『山師トマ』『恐るべき子供たち』、映画に『詩人の血』『オルフェ』など。
<訳者・略歴>
堀口大學(Horiguchi Daigaku 1892-1981)
東京・本郷生まれ。詩人、仏文学者。慶應義塾大学を中退し、10数年間外国で暮らす。『月光とピエロ』に始まる創作詩作や、訳詩集『月下の一群』等の名翻訳により、昭和の詩壇、文壇に多大な影響を与えた。79年文化勲章受章。
<梗概・引用>
二十歳で才気あふれる詩人として文壇にデビューし、バレエ台本、小説、絵画、映画製作など、芸術のあらゆるジャンルにわたって才能をほしいままにしたコクトー。彼の詩は、古典と前衛、調和と破壊を豊かな感性で結合させ、一作ごとに異なった美を生み出している。ここには、1920年以後に書かれた『詩集』『寄港地』『用語集』『平調曲』『オペラ』から、代表作を収録した。
ヴィナスよ、まだ僕を愛してくれて有難う。
万一君を語らなかったら、
万一僕の家が自分の詩で出来ていなかったら、
僕は足場を喪って屋根から墜落するはずだ。
(『用語集』より『Le poète de trente ans (三十になった詩人)』)