生まれ出る悩み 有島武郎著作選(六) 有島武郎著 (単行本・復刻版)
「生まれ出る悩み 有島武郎著作選(六)」有島武郎著 単行本 新選名著復刻全集 日本近代文学館 1979刊 重版 193頁 状態:B+(古本として良好 アンカット 値札剥がし跡あり パラフィン紙付き 外箱あり)
<著者・略歴>
小説家、評論家。父が横浜税関長となったため幼児から文明開化の気風になじみ、ミッション・スクールに通って西洋思想を身に付けた。学習院を経て札幌農学校に入学(1896)、のちハバフォード大學、ハーバード大学大学院に学んだ(1903-06)。ホイットマン、トルストイに傾倒し、キリスト教入信の一時期もある。作風は西欧19世紀リアリズムの手法に学んで重厚かつ鮮明で、キリスト教的人間愛を、霊と肉の二元的対立や矛盾をこえて生み出そうとする苦悩などを描いた。武者小路実篤、志賀直哉らの『白樺』派に属したが、1917年の『死と其の前後』あたりから旺盛な創作活動を示した。『惜しみなく愛は奪ふ』は本能愛のなかに自我完成の可能性を求めた代表的な評論だが、まもなく社会主義の台頭とともに思想的動揺を生じ、波多野秋子と心中して没する。
<店主ひとこと>
有島武郎の代表的小説。日本近代文学館の復刻版です。アンカット製本(袋とじ)の為、コレクターの方におすすめの逸品です。値札跡は僅かにありますが、古本としての状態は良好です。