武蔵野 国木田独歩著 (文庫本)
「武蔵野」国木田独歩著 文庫本 新潮文庫 2012改版 重版 344頁 定価:520円 状態:B(並)
<著者略歴>
国木田独歩(1871-1908)
1871(明治4年)、下総銚子生まれ。山口県に育つ。東京専門学校中退後、新聞記者などを経て、1897年田山花袋らとの合著『抒情詩』で詩人として出発。次いで、1901年短編小説集『武蔵野』を刊行。自然の中に人事を見つめる小説家へと転身した。その後発表した『牛肉と馬鈴薯』『春の島』は自然主義文学の先駆として迎えられた。1908年茅ヶ崎で死去。没後、『欺かざるの記』刊行。
<梗概・引用>
浪漫主義と抒情に出発した初期の名作18編を収録した独歩の第一短編集。詩情に満ちた自然観察で武蔵野の林間の美をあまなく知らしめた不朽の名作『武蔵野』、自然を背景にした平凡な人間の平凡な生活のうちに広大な一種の無限性を感じされる『忘れえぬ人々』。ほかに『源叔父』『河霧』『鹿狩』など、簡勁で彫りのふかい文体と、内容にふさわしい構成の秀抜さを示す作品を収める。
<店主・コメント>
自然主義文学者、国木田独歩の代表作。百年以上前の作品なので、少々堅い文章のように思われますが、武蔵野の美を謳い上げる彼の筆致は現代の私たちが忘れた自然への畏敬を思い出させます。文豪・芥川龍之介も彼の作品を高く評価していました。