あかりの湖畔 青山七恵著 (文庫本)
「あかりの湖畔」青山七恵著 文庫本 中公文庫 2014 初版 375頁 定価:700円 状態:A(美本)
<著者略歴>
青山七恵 1983年埼玉県生まれ。筑波大学図書館情報専門学群卒業。2005年、大学在学中に書いた「窓の灯」第四二回文藝賞を受賞し、デビュー。2007年「ひとり日和」で第一三六回芥川龍之介賞受賞。2009年「かけら」で第三五回川端康成文学賞受賞。著作に『やさしいため息』『風』などがある。
<梗概・引用>
湖のほとりにある「お休み処・風弓亭」の三姉妹。次女の悠は女優を目指し、高校生の花映も外の世界に憧れ、一人長女の灯子だけが、生まれ育ったこの場所でいつまでも変わらぬ生活を望んでいた。ある日、姉妹の前に一人の青年が現れる。「運命を変える」出会いが封じられた記憶を揺さぶって――大切な家族だからこそ、打ち明けられない秘密がある。人生の小さな分岐点を丹念に描き、心を静かにふるせる傑作長編小説。
<店主・コメント>
芥川賞作家・青山七恵さんの長編。文芸賞受賞作『窓の灯』でもそうでしたが、作品の中で姉妹の関係を絶妙に上手く描かれる印象があります。著者ご自身が姉妹であることも作品に少なくない影響を与えているかもしれません。物静かな描写が、一番にものを言う。オーソドックスでありながらも、秘密と共に波紋のように広がる物語をお楽しみください。