地獄の季節 ランボオ作 小林秀雄訳 (文庫本)
「地獄の季節」 ランボオ作 小林秀雄訳
文庫本 岩波文庫(1970改版) 重版 123頁 状態:B(並 天のみヤケ)
<梗概・引用>
16歳にして第一級の詩を生み出し、数年の内に他の文学者の一生にも比すべき文学的燃焼をなしとげて彗星のごとく消え去った詩人ランボオ(1854-1891)。ヴェルレーヌが「非凡な心理的自伝」と評した散文詩『地獄の季節』は彼が文学にたたきつけた絶縁状であり、若き天才の圧縮された文学的生涯のすべてがここに結晶している。
<店主・コメント>
フランスの天才詩人、アルチュール・ランボオの胸の空くような怪作。日本では中原中也など数多くの詩人に影響を与えた。他の訳者の邦訳もなされているが、小林秀雄の才気迸る文章は全く類をみない。地獄の悪魔にでも愛されたような詩人が綴った肺腑を抉るような散文詩。地の底から見上げているような彼の眼には何が映っていただろう。