リトル・シスター レイモンド・チャンドラー著 村上春樹訳 (文庫本)
「リトル・シスター」レイモンド・チャンドラー著 村上春樹訳 ハヤカワ文庫 文庫本(2012) 重版 454頁 状態:B(並 表紙左下部に僅かな折れ跡)
<裏書き・引用>
「行方不明の兄オリンを探してほしい」私立探偵フィリップ・マーロウの事務所を訪れたオーファメイと名乗る若い娘は、二十ドルを握りしめてそう告げた。マーロウは娘のいわくありげな態度に惹かれて依頼を引き受ける。しかし、調査をはじめた彼の行く先々で、アイスピックで首のうしろをひと刺しされた死体が……。謎が謎を呼ぶ殺人事件は、やがてマーロウを欲望渦巻くハリウッドの裏通りへと誘う。『かわいい女』新訳版。
<店主・コメント>
チャンドラーのマーロウものの中ではあまり有名な作品ではありませんが、訳者の村上春樹がこの作品を好んでいることが、村上ファンにはポイントになるかもしれません。アイスピックで首の後ろを刺して殺害する方法、というのを何処かで読んだ覚えはないでしょうか。そうです、村上春樹の『1Q84』です。この作品のタイトルは、意味深というか上手く付けたなあと思います。ジョージ・オーウェルの作品「1984年」で出てくる背後で世の中を操る組織はビッグ・ブラザー。では、その反対は何でしょうか。タフでクールな青豆さんのモデルがこれで誰か分かりますね。