ダブリナーズ ジェイムズ・ジョイス著 柳瀬尚紀訳 (文庫本)
「ダブリナーズ」ジェイムズ・ジョイス著 柳瀬尚紀訳 文庫本 新潮文庫(2009) 391頁 重版 状態:A(美本 帯付き)
<裏書き・引用>
アイルランドの首都ダブリン、この地に生まれた世界的作家ジョイスが、「半身不随もしくは中風」と呼んだ20世紀初頭の都市。その「魂」を、恋心と性欲の芽生える少年、酒びたりの父親、下宿屋のやりて女将など、そこに住まうダブリナーたちを通して描いた15編。最後の大作『フィネガンズ・ウェイク』の訳者が、そこからこの各編を逆照射して日本語にした画期的新訳。『ダブリン市民』改題。
<店主・コメント>
帯にもありますように、孤高の天才翻訳者、柳瀬尚紀さんの画期的新訳版。文章を通して当時のダブリナーズの息づかいが聞こえてくるようです。日本語を自由に操り、情感たっぷりの会話文も、静かに人々の光景を描く地の文も、柳瀬さんの訳ならば存分に味わえます。キレのあるジョイスの翻訳は当代随一の名訳。丸谷才一さんと双璧をなす、もうひとりのジョイス翻訳者。おすすめです。