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古書店 一馬書房

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『サリンジャー選集3 倒錯の森<短編集II>』刈田元司・渥美昭夫訳(単行本)

1968刊(2004新装版 重版) 187頁 帯付き 状態:A(美本。カバー上部にわずかなヨレ、スレがあるのみで、小口・天地・本文、大変綺麗な保存状態です。)
ISBN:4752100029

<梗概>
荒地ではなく木の葉すべてが地下にある大きな倒錯の森なのだ。洗練された会話、微妙な心理の綾にみずみずしい感情が溢れる初期短編集。

サリンジャーは1953年に最初の短編集『九つの物語』を出版したが、それまでにこの短編集に収録されなかった21編の作品をいくつかの雑誌に発表している。本選集第二巻収録の16編、本巻収録の中編『倒錯の森』を含む5篇がそれである。作者自身はこれらの作品をあまり評価せず、最初に雑誌に発表したまま長く放置されていたが、その後、サリンジャーが連作を発表するにつれて作者特有の主題を通して、その関連性が重視されてきた。作者自身の評価にもかかわらず、これら初期の作品群を抜きにしてはサリンジャーの文学を語ることは不可能とさえ云えるだろう。「バナナフィッシュに最良の日」以後、グラス家を扱ったサリンジャーの作品は次第に象徴性を深め、自己の世界に沈潜してゆくかに見えるが、これら初期の物語は技法的には不安定な一面を示しながら生き生きした風俗描写、洗練された会話、登場人物の微妙な心理など作者のみずみずしい情感に溢れた貴重な作品集である。

<店主ひとこと>
荒地出版社から出ているサリンジャーの初期短編集です。この荒地出版社というのはいまはなくなっていますが、おそらく国内で唯一サリンジャーの全集を揃いで出しているところで、この本はその選集のうちの一冊です。『ナイン・ストーリーズ』には収録されなかった初期の短編集が含まれています。『マディソン郡のはずれの小さな反抗』は、のちの代表作『ライ麦畑でつかまえて』のホールデン・コールフィールドがはじめて登場する短編で、想い人のサリー・ヘイズと過ごした一日が、どこか悲しげに切実に描かれています。いま読んでも、何だか目頭が熱くなるんですよね。ホールデンの痛切な叫びが聞こえてくるようです。サリンジャーのファンにぜひ手に取っていただきたい一冊。絶版のため、稀覯本。

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