『シャーロック・ホームズの冒険 新訳シャーロック・ホームズ全集 光文社文庫版』アーサー・コナン・ドイル著 日暮雅通訳(文庫本)
光文社文庫 2006刊 重版 555頁 状態:(B + 古本として良好なコンディションです。小口・地に僅かなヤケがございますが、本文・カバーともに大変綺麗な保存状態です)
<梗概>
ホームズ物語は、月刊誌『ストランド』に短編が掲載されはじめてから爆発的な人気を得た。ホームズが唯一意識した女性、アイリーン・アドラーの登場する『ボヘミアの醜聞』をはじめ、赤毛の男に便宜を図る不思議な団体『赤毛組合』の話、アヘン窟から話が始まる『唇のねじれた男』、ダイイングメッセージもの『まだらの紐』など、最初の短編十二編を収録。第一短編集。
<著者>
アーサー・コナン・ドイル(Arthur Conan Doyle 1859-1930)
イギリスのエディンバラ生まれ。ロンドンで医師として開業するが成功せず、以前から手を染めていた小説の執筆に専念、ホームズもので大人気作家となる。また映画にもなった『失われた世界』をはじめとするSFや、歴史小説など、数多くの作品を残した。実際の殺人事件で容疑者の冤罪を晴らしたこともあり、晩年は心霊学にも熱中した。ナイト爵を持つ。
<訳者>
日暮雅通(Higurashi Masamichi 1954-)
1954年生まれ。青山学院大学卒。翻訳家。日本推理作家協会、日本シャーロック・ホームズ・クラブ、ベイカーストリート・イレギュラーズの会員。著書に『シャーロック・ホームズ大百科事典』など多数。
<店主ひとこと>
はい、みんな大好きシャーロック・ホームズの第一短編集です。訳者や版元によって違ったテイストが味わえる翻訳ホームズものの魅力。国内のシャーロッキアン(シャーロックホームズ愛好家のこと)の第一人者である日暮雅通氏による邦訳。ところで、余談ですがドイル自身は、歴史小説が本当は書きたかったみたいですね。ホームズには実はモデルになったベル博士という医師がいて、ひと目見ただけで患者の状態を言い当てることができたとか。医師としては成功できなかったドイルでしたが、その傍らで生活のために書いたホームズものが、結局のところ後世に最も名高く残りました。十九世紀の合理主義を、最も純粋な形で体現していたのは、このシャーロック・ホームズではないでしょうか。