『天才と発達障害』岩波明著(新書)
文芸新書(文藝春秋) 2019刊 初版 帯付き 255頁 状態:B+(古本として良好なコンディション。カバーにわずかなスレあり。小口・天地・本文に問題なく、大変綺麗な状態です。)
<帯文>
大胆、反抗、過剰集中。芥川龍之介、アインシュタイン、南方熊楠、モーツァルト、「異脳」の人の精神病理の謎に迫る。
「空気が読めない」からこそクリエイティブになれる。
・授業中にうわの空で別のことを考えてしまうマインド・ワンダリング。「適度にその傾向がある人ほど独創性が高い」という驚愕の研究データ。
・「裸の大将」山下清、「記憶の画家」マニャーニ、驚異的な記憶力を示したサヴァン症候群の天才たち。
・etc
<店主ひとこと>
タイトルに目をひかれぱらぱらと頁を繰っていると、好きな作家の名前がずらりと並んでいる。作家と精神的な病は切ってもきれない関係にあることは否定できない。『発達障害』とあるが、他の精神系の病についてもエピソードとして取り上げられている。病があるから作家になったかということを汲み取るのではなくて、病があっても(あるいはなくても)彼らはそれを背負って書いたのだということを知るために読むのが良い気がします。頁を閉じて本棚を眺めてみると、自分の好きな作家はみな病を抱えてなお書いていたんだなと、そういう意味で少し勇気を貰えました。