『中原中也全訳詩集』中原中也著　（文庫本）　講談社文芸文庫　1990刊　重版　390頁　状態：C（古本として可。Ｂ級品の為、特価（280円）での販売といたします。頁左上に強い折れ跡、小口にスレがありますので、お買い求めの際はご留意ください。経年ヤケあり。天地・本文は比較的綺麗な状態です。通読に支障はありません。）

　＜梗概＞
季節（とき）が流れる、城塞（おしろ）が見える、無疵な魂（もの）なぞ、何処にあろう？（『ランボオ詩集』より『幸福』）

早熟な詩才・中原中也が、死の直前に刊行した『ランボオ詩集』。唯一の全訳詩集として流布し、同時代を激しく揺るがせた。生前の三冊の訳詩集に未定稿を加え、全翻訳詩を収録。

　＜店主＞
中原中也によるランボオ訳詩集。中原の澄み渡る眼を通して、ランボオの描いた詩の原風景が浮かび上がる。自らの作品世界を作り上げる創作者でありながら、海を渡ってきた言葉の訳者でもあるというのは、偉大な文学者の条件なのかもしれません。夏目漱石、芥川龍之介、中原中也、小林秀雄、現代ですと村上春樹や多和田葉子など、枚挙に暇がなく、国すらも越境していく言葉の営みがあります。ここにもまた、ランボオを血肉にしようとした中原の訳詩の集大成があります。

本のコンディションに難があるのが惜しいですが、折れ跡以外は本文として綺麗な状態です。特価280円での販売（送料別途）といたしますので、ご留意の上、お買い求めくださいませ。