『熊の敷石』堀江敏幸著(単行本)
『熊の敷石』堀江敏幸著(単行本) 講談社 2001刊 初版 165頁 状態:A+(美麗本。古本としての保存状態は非常によく、ほぼ新品に近いコンディションとなっております。2001年刊行時の初版。芥川賞受賞当時の帯付きです。天・地・小口・カバー・帯・中身を確認しましたが、すべて問題なく良好。)
<帯文>
いくつもの物語に出会う旅は、フランス人なら誰でも知っているという寓話に辿り着いた。芥川賞受賞作品。
ながくつきあっている連中と共有しているのは社会的な地位や利害関係とは縁のない、ちょうど宮沢賢治のホモイが取り逃がした貝の火みたいな、それじたい触れることのできない距離を要請するかすかな炎みたいなもので、国籍や年齢や性別には収まらないそうした理解の火はふいに現れ、持続するときは持続し、消えるときは消える。不幸にして消えたあとも、しばらくはそのぬくもりが残る。(本文より)