『怪物はささやく』パトリック・ネス著　シヴォーン・ダウド原案　池田真紀子訳　（単行本）　あすなろ書房　2012刊　重版　221頁　状態：Ａ（美本。帯付き。古本として大変綺麗なコンディションのお品ものです。カバー・小口・天地・本文、全て問題なく、保存状態の非常に良い本となっております）

　＜梗概＞
ある夜、怪物が少年とその母親の住む家に現れた――それはイチイの木の姿をしていた。
「わたしが三つの物語を語り終えたら、今度はお前が四つ目の物語をわたしに話すのだ。おまえはかならず話す……そのためにこのわたしを呼んだのだから」
嘘と真実を同時に信じた少年は、なぜ怪物に物語を話さなければならなかったのか……。

　＜帯文＞
作家の命はがんによって奪われたがその作品はあらたな作家に引き継がれた――全英ベストセラー作家が描いた喪失と浄化の物語。怖いのは夜だからじゃないんだ……00時07分――またやつがあらわれる。13歳の少年コナーは"それ"を受け入れ、飼い慣らし、乗り越えていくことができるのか。

　＜著者・原案者＞
　著者・パトリック・ネス (Patrick Ness)
1971年、米国ヴァージニア州生まれ。南カリフォルニア大学卒。1999年渡英。一般向け読み物を二冊出版の後、ＹＡ向けの三部作"Chaos Walking Trilogy”シリーズを刊行。第三巻でカーネギー賞を受賞。

　原案者・シヴォーン・ダヴド(Sibhan Dowd)
1960年、英国ロンドン生まれ。オックスフォード大を卒業後、国際ペンクラブで人権擁護などに携わる。デビュー作の"A Swift Pure Cry"でブランフォード・ボウズ賞を受賞。2007年逝去。書きためていた３、４作目が死後に刊行され、2009年カーネギー賞を受賞。

　＜店主ひとこと＞
原案者のシヴォーン・ダヴドが逝去ののち、英国の売れっ子作家・パトリック・ネスがその意志を継いで出版に至ったという珍しい過程を経て生まれた本書。頁を開けば、美麗でありながらどこか魔術的な挿絵と、ダーク・ファンタジーの世界が広がります。心を打つ言葉に出会いたいあなたに、この一冊を。